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「先生、遅いです。」
私はムスッとして言うと、すぐに先生の後を歩き、準備室の前まで付いて行った
南先生は一旦立ち止まり、準備室のドアを開けると、
「ちょっと待っていなさい。」
と言って準備室へ入って行った
廊下は再び静けさを取り戻し、空には少しオレンジ色に染まった雲が見えた。
おもむろに携帯を開き、メールのチェックをしてみるが、今日は誰とも約束していない。
「今日はどうするかな…」
こんな事予想していなかったから、呼び出された時点で約束を全て断ったんだっけ。
今夜はまた寂しい夜だ…
「さすがの君の夜遊びも、
ようやく途切れる時が来たか」
背後には南先生がドア越しに軽く笑ってプリントを持ったまま立っていた。
「廊下は寒いし…とりあえず指導室に来なさい。」
南先生はそう言うと、1つ下の階にある進路指導室へと向かって歩きだした
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