第一章:閉ざした心

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ドンッ!!! 昔のことを思い返していると、後ろから来た人が私の肩に勢いよくぶつかった。 その衝撃で持っていたバッグを落としてしまい、ノートやらなにやらが散らばった。 「わ!すいません」 ぶつかったのは男の人だった。 おそらくここの学生だろう。 男は、急いで散らばったものを拾い始めた。 「い、いえ…こんなとこに立ってた私も悪いですし…」 「いやいやいや!俺、よそ見してたんで…」 そこまで言うと、男は拾ったものを私に差し出した。 「あ、ありがとうございます」 「いーえ。あ、じゃあ急いでるんで」 そう言って男は走っていった。
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