第一章:閉ざした心
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バッグに入っていたのは、黒い折りたたみの携帯だった。 あ、もしかしてさっき… 私はまだ鳴り止まぬ携帯を開き通話キーを押した。 「もしもし」 「あ、もしもし?その携帯の持ち主なんですが…」 受話器から聞こえる声は、やっぱりさっきぶつかった人のものだった。
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