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「……一緒に?」
「あぁ…」
レーツェルは少し戸惑っていた。
「…そうだ❗街は⁉」
レーツェルは立ち上がり、街が見える所に走る。街は紅蓮の炎に包まれていた。
「そんな…」
レーツェルは愕然して、膝を折り地面にへたり着く。
「何で…こんなことに…」
「…何も覚えていないのか?」
クラトスの問いに、
「父さんと母さんが殺された所までは覚えているけど…その後は…」
レーツェルは俯いたまま答えた。
「何も教えない方がいいな…」
クラトスは小声で言った。そして、
「それで…一緒に行くか?」
クラトスはまた問い掛ける。その問いにレーツェルは、
「……………行く‼」
レーツェルの答に迷いは無かった。
「そうか……行くぞ…」
クラトスは歩き始めた。
「はいっ‼」
その後をレーツェルが歩き始めた。
「そして俺は先生の弟子として旅を始めた。でもこの時の俺は、メリーナを滅ぼしたのは…俺の内にいるもうひとつの人格、ヴァーレルだったという事は…まだ知る由も無かった……。」
~レーツェル編~…完
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