時を越えた巡り合い

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何時もは、自分の席に座ったまま挨拶するのに、珍しい事もあるもんだなと、美津子の口から思いがけない言葉が放たれた。(実は、私の友達が健一さんと一度お会いしたいって言われたんですよ、もし良かったら私と私の彼氏と、健一さんと紀子さんとでダブルデートしませんか)と思いもよらない誘いを受けてしまいました。産まれてこのかた一度も経験が無い出来事にしばし茫然としていた健一であったが、なぜか口から喜んで参加させてくださいと、なんの戸惑いもなく返答してしまった。それからというもの、健一はデートの日が近ずくにつれて、あれこれ妄想することが多くなった。彼女にいきなり嫌われたらどうしょう…彼女にどう思われるんだろうか…健一は思わぬ展開に、何時しか仕事が手に付かなくなっていた。そして運命の日は瞬く間に訪れた。  今日のデートはカップル同士がお互いの車に二人ずつ乗車して八幡平方面へのドライブである。健一はカップルになる紀子がどの様な女性なんだろうかと緊張の域をなかなかすてきれなかったのである。暫らくして紀子は美津子の車に同乗して彼氏と共に現われた。 続く
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