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主な作業内容は、弁当に梅干しを乗せる流れ作業だった。
一人、一人並んで片手に梅干しを持って前に来た弁当の上に乗せた。
「このままでいいのかよ」
毎日派遣の仕事をしているとつまらなくなってくる。日給八千円は流石に鳥井は限界だなと薄々気が付いてきた。派遣じゃお金が溜まらない。就職したいけど出来ない理由があった。
それは人と接するのが苦手なのだ。ある思い出がトラウマになっていた。
携帯を持たず、友達も作らず四年間過ごしてきた。
だが、それは自分から逃げている事だけだった。これを克服するしかないと思い鳥井は決心した。就職をすると。
そんな事考えてたら、八時間経った。もう仕事は終わって皆片付けてバスに乗り込んでる。鳥井も一足遅れてバスに乗り込んだ。外は夕焼け空で赤く染まっていた。
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