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駅に着くと、皆疲れた顔して降りて行く。
「皆様。お疲れ様です。今日の分の給料です。
ドアの目の前に立っていたのは朝のスーツを着ていた男だった。皆は茶封筒を受け取りそれぞれの帰路に歩いて行った。
僕は茶封筒を受け取り中身を確認してポケットに乱暴にしまった。
「八千円…いつもと一緒か」
僕は重い足どりで家に帰った。信号が赤になり止まって電柱を見て見るとピンクチラシや広告がベタベタ貼ってあった。
いっそ電話をしようかと思った時に
「ティッシュです。お願いします」
ティッシュ配りの人が僕にティッシュをくれた。白いワンピースを着た女は笑顔で僕の目を見つめていた。
ティッシュを渡すと鼻歌を口ずさみながら他の人達にティッシュを配りにそこから離れた。
僕はティッシュを見て見ると
マンションの警備員募集中
と書かれてあった。僕はめったに無いチャンスだと思い面接を決意した。
もう逃げたくない。自分から逃げたくないと心の中でつぶやいていた。
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