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皆さま、こんにちは。
サクライ チカ
桜井 知香。
神西高校2年の女子は……
ただ今、人生の迷い道に晒されております……。
「ここはどこぉお──!?」
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ことの起こりは30分前……。
「あ。私、トイレ行ってくるね」
知香は、相変わらずダラダラと暇を潰す二人組に向かって言い、席を立った。
「大丈夫ぅ? 桜井いっつも、トイレはメイド連れ添いじゃん? 一人で行けるの?」
ウツミヤ
写宮は、眠そうにまぶたをとろとろさせ、口元には笑みを浮かべて言った。
だいぶ慣れたとは言え、この家は果てしなく広いため、知香はだれかを連れ添わなければ、屋敷内を回れないのだ。
「そうだよ、桜井ちゃん。今、だれか呼ぶから、少しの間ガマンしなよ」
ヤナギ
と、柳が言葉を挟む。
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