1169人が本棚に入れています
本棚に追加
｢まあー、嵐ちゃんたら。変なヤツだなんて、ひどくってよ｣
｢うるさい！ 『嵐ちゃん』言うな！ どうせ、母さんが無理矢理引っ張ってきたんだろう！？ ほんっとに、ロクなことしない……｣
｢ひどぉい、嵐ちゃん！ ママ、そんな子に育てた覚えなくってよ！｣
｢勝手に育ったんじゃないの？｣
｢…………｣
知香は、その親子のドリフのような掛け合いを、呆然と見ていた。
｢帰るよ、桜井。こんなところに長居は無用だ｣
｢まあ！ 神聖な茶室をこんなところだなんて……｣
｢あー、もう！ うるさい、うるさい！ 早く、桜井！｣
｢あっ、はっ、うんっ……｣
｢あ～……ママ もうちょっと、知香さんとお話したかったぁ……｣
｢しなくていい！｣
最初のコメントを投稿しよう！