あ お い は る -2008-

君が好き｡

「……愛実ちゃんとは

順調ですか？」

うちがそう質問すると
先輩の動きが止まってしまった。

「……勇気先輩？」

先輩はゆっくりと
こっちを向きながら答えた。

「…………実は別れたんだ。」

「え…？

…どうして……？

あんな仲良かったやん…」

ｺﾄﾝｯ
「浮気。」

先輩はそう軽く言いながら
あったかいコーヒーを
小刻みに震えていたうちに
出してくれた。