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-葵サイド-
ウチは杉浦葵。
突然だけどウチがこの学園を志望した理由を教えちゃいましょう!!
志望理由はぁ~、
………特にはないかも。(←あれっ?!)
あ、いや、あったあった!!
バスケ部が強かったからだった♪
あ、あと親友の邑嗄が城華学園に入るって言ってたからかな。
ついでに説明してあげたよ~、邑嗄(←ついで呼ばわりかい!By.邑嗄)
なかなかたくさん理由あるっしょ!!
まぁ、受験問題は楽勝!
だって「山という漢字を書け」って問題があったんだけど、もう答え書いてあんじゃん。
思わぬミスっしょ。
「山という漢字」って思いっ切り書いてありますよーってウチに突っ込まれてちゃあまだまだだね。
あのテストなら邑嗄も合格出来るでしょ。
あの頭の悪い邑嗄りんでもね♪
そんなこと思いながらウチは今日から始まる中学生ライフに期待を寄せながら、城華学園への道を歩いていた。
城華学園の近くにさしかかると綺麗な桜並木が道の両側に続いていた。
「城華学園はこちら」と矢印と一緒に書かれた看板を頼りにウチは城華学園を目指す。
っていうか、看板が10mおきに置かれてるのがちょっと笑いのツボですね。
「おっ、着いたぞー!」
頻繁に置いてあった看板のおかげで、たどり着いた城華学園校門前。
ウチは凄くウキウキした気持ちで、校門をくぐった。
と、その時、ウチの目に、校庭の真ん中辺りで、明るい茶髪に金色メッシュの子と、ダークブルーの髪の子が一緒にいるのが映った。
あの派手なメッシュ頭は、おそらくウチの親友だと思う。
「邑嗄?」
ウチはメッシュ頭女(←え)に声をかけてみる。
すると、ウチの声にメッシュ頭女が振り向く。
あぁ、やっぱり邑嗄か。
振り向いたその顔を見てウチは相手が邑嗄だと確信した。
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