14人が本棚に入れています
本棚に追加
-灰サイド-
アタシの名前は、李樂灰。
ぶっちゃけアタシは学校が嫌いだ。(←あらら)
面倒臭い。
何か凄い面倒臭い。
アタシ、人付き合いとか苦手で…。
学校行くのが凄い嫌なんだ。
だけど、そんなアタシがどうして私立中学に入学するんだろ。
自分で自分の行動が分からない。
でも、まぁ、とりあえず。
…今日は城華学園の入学式で、アタシは今、城華学園の校門の前にある桜の木の下にいる。
まだ入学式までには時間があるし、アタシは暇を持て余していた。
「はぁ…」
アタシが上を見上げると桜の花が咲き誇り、空をピンク色に染めていた。
「あの…」
アタシが桜を見ていると、後ろからかなり控え目に声がかかった。
アタシは振り向いて相手を確認する。
「…何?」
アタシの前には色素の薄い肩より少し長めの髪を持った華奢な体格の女の子がいた。
「私、城華学園の新入生なんですけど、…貴女も?」
その華奢な子がアタシに訊く。
「そうだよ」
「あっ、じゃあ教室まで一緒に行ってくれませんか?」
「…別にいいよ」
アタシは表情を緩めてその子に言う。
「そういえば、…敬語じゃなくてもいいよ。あ、アタシの事は灰って呼んで。李樂灰っていうんだ」
「じゃあ…タメ語で!私は宗崎 ななせ(そうざき ななせ)。ななせでいいよ♪」
へー。ななせって言うんだ。
可愛い名前だなぁ。
と、アタシ達の間に友情が芽生えようとしてた時、
「1年生の教室探してるんやー!」
と、城華学園の方向から、デカい声が聞こえた。
「ななせ、ちょっとここで待ってて」
アタシは様子を確かめるべくななせを待たせて、校庭に入る事にした。
「うん、分かった。待ってるよ♪」
「ごめん、すぐ戻るから」
アタシはななせにそう言い残して、校門をくぐる。
校庭では、茶髪メッシュ女と、美人茶髪女と、小柄ダークブルーヘアー男が暴れてた(←?)
しかも教室を探してると言ったっぽい女の子は、
自らの手に学校の地図を持ってる。
阿呆だなぁ。
地図持ってんじゃん。
そしてアタシは3人(っていうか「1年生の教室探してるんやー」って叫んでた奴)に向かって言葉を放つ。
「ハァ?お前馬鹿じゃねぇの?」
アタシがの声に3人が振り向く。
最初のコメントを投稿しよう!