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永遠は少し驚いて、少ししてから続けた。
「いや、…多分真理和の子供じゃなくて…養子だと思う…」
雪乃はそれでも、信じられないといった表情をしている。
「家を見に行った時、真理和、子供といたんだ。家の前でボール遊びしてた…」
永遠は雪乃を見て、続けた。
「とっても、幸せそうだったよ。真理和…」
雪乃はそれを聞くと、急に目に涙を浮かべた。
「…え!ごめん…泣かせるつもりじゃ…」
「ち…違うの!!安心したの!!」
雪乃は涙を拭いた。
「…この五年間、ずっと一人で、知らない国でがんばってたと思ってたから…幸せそうって聞いたら、本当に安心したの…ごめんなさい」
涙を拭きおわると、続けた。
「私、泣いてばっかだね」
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