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シャキンシャキンシャキン
庭から将一がアユの髪を切る音が聞こえてくる
「おい龍!本当にいいのか?」
庭の一角で
木刀を持った龍と
自慢のエアガン二丁を持った慎が何か言っていた
「いいからいいから!どんどん来い!」
龍が笑いながら言った
「また下らねーこと考えたな…」
俺は二階の部屋からその様子を見ることにした
「なら…行くぜ!」
バン
慎がエアガンから一発発射した
キン
龍は難なくその弾をはじき跳ばした
「楽勝楽勝!」
「にゃろー!」
ガウンガウンガウンガウンガウンガウンガウン
二丁のエアガンから流星の如く銃弾が発射された
弾はプラスチック
キンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキンキン
龍は全ての銃弾を普通より数倍重い木刀で弾いた
「食らえ…」
ドドン
慎が銃を水平に構え二発同時に発射した
「甘い!ハァッ!」
龍はそうつぶやくと
両手で持っていた木刀を
右手で裏手に持ちかえ…
キキン
ボクシングのフックみたいに振り切り
二発同時に弾いた
「あ!」
シュンシュン
二発の銃弾はアユの髪を切っている将一に向かって飛んで行った
「将一危ね…」
スパスパ
将一は手に持っていたカミソリで銃弾を真っ二つにした
「てめー等…危ねーだろうが!手元狂ったらどうすんだ!」
将一は二人に怒鳴るとまたアユの髪を切り出した
「何やってんだか…」
トントン
誰かが俺の部屋のドアをノックした
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