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ミカとオレ。いつもの喫茶店にて。
「ま、そういうことでさ。結婚することになったんだ」
「ふーん。できちゃた婚ね」
「怒ってる?」
「そりゃ、いい気分じゃないわよ。別れ話切り出されたんじゃ。オマエは遊びの女だった、って言われてるようなもんじゃない」
「そんなんじゃないだろ。オマエとは幼なじみで、ちゃんと付き合った時期もあったろ。確かに、別れた後にもちょくちょくオマエを誘ったのは、オレが悪い。悪かった」
「うん。アンタが悪い」
「なんつーか、こう。今でもオマエのこと好きだよ。うん、好きだ。でも同じくらいオマエのことキライなんだよ。わかるだろ?」
「なんとなく、ね。ワタシ今のところアンタのこと99パーセント、キライになってる」
「うんうん。その気持ちわかる。でもさ、このままダラダラこんな関係続けても仕方ないじゃん。なんなかこう、良くないじゃん、精神衛生上」
「まあね」
「でもさ。オマエのこと忘れるのは気が引けるといか、忘れられないというか…」
「なにが言いたいのよ。サヨナラ言いに来たんでしょ!?ハッキリ言いなさいよ」
「まぁ、待てよ。せかすな」
「なに紙袋ガサガサしてんのよ」
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