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俺は加村家が分家で兄貴以外に能力があると伝えた、兄貴の秘密は隠して。
「だから親父と母さんは旅を始めたのか」
「兄貴には普通の生活をさせようと秘密にしていたんだ。それに信じないだろ、ヴァンパイアの存在?」
「信じてないだろうな、俺は目の前の真実しか信じない。それよりも女の子を気絶させるとは、本当に家族以外に興味ないんだな?」
兄貴から殺気に似た怒りを感じた。
俺は兄貴を怒らせるのが怖い、昔からおとなしいわりに怒ると俺より強い。
「良いじゃないか、どうせシルがしつこく聞いてきたんだろ?」
「だがヴァンパイアでも女の子だろ?」
「気絶したのは血を飲んでないせいだ。壁にぶつかった程度で気絶はしない」
カイが兄貴を止めてくれたお陰で助かったが別の場所から殺気を感じた。
「お腹すいた」
起き上がったシルは兄貴を見ると襲いかかった。
「駄目だよシル。仁の血は飲めないよ」
カイはシルの動きを止めると自分の腕を咬ませた。
「カイの血不味い契約でもしたの?それより何で止めるの?」
「シルが仁を狙うから、契約者は仁だ。狙うならあっち」
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