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カイは俺の方を指差した、シルも俺を見て頷いた。
「俺は吸われる趣味はない」
「お腹空いてるから頂戴」
武道は習って損は無いと兄貴は言ったがその通りだな。
「逃げるな人間」
「なら攻撃でもするか?」
俺が攻撃しようとしたがシルは襟を掴まれ、俺は兄貴に腹を蹴られた。
「家で騒ぐな」
「初めて仁が強いとこ見たよ♪」
「カイも同罪だ。榊が血をやると思うか?」
兄貴の言葉にカイは首を振った。
「なら私は飢え死にする」
「契約したら血は飲めないのか?」
「契約同士なら血は飲めるが、違う者が飲んだら美味しくない。血が他人を拒む」
「成程、榊に頼んで良いか?」
「何で俺が?」
「榊しか今いないからだ。嫌なら別の方法を考えるが」
「いっそう榊とシルが契約すれば?」
カイの提案に俺とシルは同時に拒否した。
「仕方ない、病院の知り合いから輸血無いか聞いてくる」
「出来るの?」
「本当は出来ないが、榊が嫌なら相談するしかないだろ」
そうでした、兄貴は顔がひろいから俺より…ん?
「私は今飲みたいの」
人の腕を掴むとシルは突然咬んだ。
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