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「信じられない…お伽の話を聞いてるみたいだ」
「だが仁は、俺のイケニエになった」
「イケニエじゃなくなる方法は、無いのか?」
「……」
「黙るなよ!」
カイは、困惑しながらも口を開いた。
「方法ならある……」
「あるのか?」
俺が笑顔になるとカイは溜め息をついて話を続けた。
「イケニエで無くなる方法は、俺とお前が一緒に死を迎えるか・夫婦の刻印に変えるかだ。変えたら一生他の人と結婚出来ない。普通なら結婚して人間をハーフに変えるのが一番だが…お互い男。だからと言って死ぬ気はない」
「……他には?」
「無いっ!」
俺は、頭がクラクラしてきた。
「一生イケニエでカイが怪我すると俺にも痛みがくるねか…」
「逆もな……」
「どうしたら……」
俺が、混乱して頭を抱えているとカイが近付いてきた。
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