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「これで俺と仁は夫婦になった」
俺は、カイに鏡を渡され刻印を調べた。
刻印は、本当に変わっていた。
「最初の頼みを聞いて貰えるか?」
「何だ?」
真剣な顔でカイが言うので俺は聞いてみると『本来は、一週間に一回だが、力を使ったから血がほしい』と、頼んできた。
「良いよ!」
俺は、ベンチに座った。
カイは、優しく『ありがとう』と微笑み、刻印の上から血を飲み始めた。
(昨日も思ったが、痛くないな……)
そして、また俺は気を失った。
「おはよう。仁、起きないと予備校に遅れるぞ」
俺は、カイの声に目を覚ました。
「何で、カイが俺の家にいるんだ?」
俺が叫ぶと、カイは煩いと耳を塞ぎながら答えた。
「俺達は、昨日夫婦になったんだ。一緒に住むのが当たり前だろ?病院で寝ても血は吸え無いんだ。それに、仁は俺の花嫁だろ?」
ニッコリと言われた、俺の回路は朝からショートしそうだ。
「有り得ない……」
だがこれは現実…俺は、吸…じゃなかった、ヴァンパイアと結婚したのだ。
その証に、とれない指輪が左手の薬指で光っている。
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