第一章

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カツ‥カツ‥カツ‥――― ここは図書館。 この国で一番大きな国立図書館―― 燃えるような赤髪を後ろに結っている。 帽子を深くかぶっているため、顔は見えないが、シャツにベストにズボンを身につけているため、男だろう。 「…ちょっと君!! 駄目だよ、ここは国立図書館なんですよ! 君の様な人が来る場所じゃない」 廊下で警備員が慌てて男に駆け寄った。 「うるさい」 男は懐から銃を取り出して警備員に向けた。 周りにいた人々がざわめきあう。 その騒ぎを聞き付けたのか、他の警備員が3人、走ってきた。 男は「ハァ」とため息をつくと、パチンと指を鳴らした。 すると、全身黒の服を来た4人が男の後ろから現れた。 黒づくめは警備員をがっちりと羽交い締めにした。 男は冒険ものの本が収められている部屋に入った。
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