第一章

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男は「F」の棚に目を走らせる。 ぴたりと動きが止まり、男は一冊の本を抜き出した。 一番近くにあったテーブルにその「FIRST FANTASY」と表紙に書かれた本を置いた。 「やあ、べっぴんさん♪」 赤髪の男が顔を上げると、部屋の入り口に黒髪の男が立っていた。 「何でそんな格好してるんだ? せっかくの美人が台無しだ…」 黒髪の男は赤髪の男に歩み寄り、その帽子を取った。 なんと、赤髪の男は男ではなく女だった。
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