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初めてケンカをしたとき
イラついてるあなたが
怖いと思いました
初めて見る
あなたの怒った後ろ姿が
とても遠くて
近付いちゃいけない
そうわかっていても
私は必死で
黙ったままの
あなたの背中を追いました
あなたは
手を上げるようなことはしないけど
あのときの沈黙は
体に傷を作られるよりも 痛くて
体に傷ができることよりも
怖かった
ウザがられるとわかっていても
涙が出るのを
止められなくて
あなたの後ろを
歩き続けた
しばらくして
『ごめん』
と呟いて
私の頭を撫でて
抱きしめてくれました
さっきは遠かった
あなたの背中に 腕を回して
あなたの温もりを感じた瞬間
『嫌いにならないで』
みっともないくらい
泣きながら
あなたに言いました
格好悪いって思いながらも
あなたの温もりは
いつのまにか
私にはなくてはならないものになっていたから
こんな風に思ったのは
あなたが初めてで
どうしたらいいかもわからなくて
『嫌いにならないで』
としか言えなかった
そんな私に
『バカ』
とだけ呟いたあなた
すこし体を離して
久しぶりに見ることができた
あなたの顔は
優しく微笑んでました
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