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メールの最後。
いつも決まって「また明日」
電話も別れ際も。
いつも口癖みたいに告げたよね。
だけど、君との明日はもう来ない。
「また明日」でしか別れたことがないのに。
今日の君は「さよなら」と言った帰り際。
初めてだよ。
こんなに胸が痛いのは。
知らなかった。
君の言う「また明日」が、こんなに大切なことなんて。
眠れないまま、君のいない朝が目覚める。
君への想いは、まだ夜も明けていないのに。
君のいない朝が、
昨日には戻れない朝が、
今、ゆっくりと明けてゆく。
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