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遮蔽物を利用して、中庭を抜ける。
追跡者達の余裕が不気味すぎる。
レーザーポイントが、完全に俺を捉える前に、ギリギリ聖堂内に転げ込む。
内部は漆黒に近い暗闇。
ひび割れたステンドグラスが不気味に光って見える。
今度は、一気に距離を詰めてくる筈だ。
俺は、聖堂内のベンチに隠れて、ポケットの予備弾倉を取り出す。
ツールナイフを使って、弾頭を外し、パウダーを床に撒く。
正直、弾の無駄遣いって可能性もあるが、『数の利』が向こうにある以上、やれる事はなんでもやるしかない。
「投降したまえ、こちらには、危害を加えるつもりはない。」
暗闇に、突然声が響いた。
危害を加えるつもりが無い?
こんだけ大袈裟にストーキングしといてか?
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