9079人が本棚に入れています
本棚に追加
弧を描いて、俺をトレースする射線を迂回しながら、ベンチすれすれに発砲を繰り返す。
「っ…!」
「がぁっ…!」
右側に回り込んだチームにHIT!
へっ!
ざまぁみやがれ。
俺の脳内にファンファーレが鳴り響く。
唇を歪めて、中央通路へと躍り出す。
目眩撃ちの援護射撃が、頭上すれすれを掠めるが、構わず方向転換。
ベンチを踏み台にして、空中へとダイブする。
ベンチの陰に身を潜めた、二組の位置を確認しながら二発。
急激な方向転換と、予想外のトリッキーな動きに、敵の射線はついて来れない。
俺は、回転する視界の中、アイメタルを砕かれて、後方へと吹き飛ぶ追跡者の姿を見た。
躯を丸めて、ベンチの座面に着地する。
受け身の要領で、後方へと回転しながら、体勢を整えた。
最初のコメントを投稿しよう!