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何から何まで特別扱い、機密扱い。
軍の最新兵器を扱うだけでもストレスなのに、この部隊は〈部隊〉と云う軍の組織から少々逸脱した存在なのだ。
多国籍企業の首脳をまとめるどころか、要塞都市や防疫軍の組織を徹底的にスポンサードし、決して表舞台に立つ事のなかったロスチャイルド卿が、肝煎りで立ち上げに尽力した〈騎士団部隊〉
〈軍〉とは違った指揮系統を持ちながら、〈軍〉の最新兵器、いや、最終決戦兵器として編成された〈聖堂騎士団〉は、見ようによっては、大掛かりなプロパガンダのようにも取れるし、誰が実質的なトップなのか、どのような扱いを受けるのか、誰にも分からないのだ。
一部の軍企業では〈飾り物の玩具〉と決め付けて、情報の開示と予算削減を高圧的に迫るし、また一部の軍閥では〈騎士団〉結成後の共同作戦を実現しようと、誰彼構わずリベートをバラ撒いているらしい。
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