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「…帰投する事に…。」
俺は、そう言いかけて、モニターの端に不審な光点を発見する。
強大なエネルギー反応が二つ。
俺の騎体を頂点とした正三角形を描くように位置している。
…何だ?
!!!!!!!!!!!
突然のアラート音。
視界を黒い陰が疾った。
!!!!ギィンッ!!!!
とっさに掲げたベイルに強烈な衝撃が疾り、俺の騎体は、ぐらり。と、体勢を崩した。
背筋を凍らせる戦慄。
俺には何が起こったのか理解が出来ない。
薄い煙を上げるベイルを確認すると、貫通した刃がギリギリの所で止まっている。
巨大な剣。
豪華な飾りを柄に施した、西洋風の実剣だ。
くっ!
ビリビリと震える柄を握り、ベイルから引き抜くと、俺は、敵を探してモニター上に視線をおよがせた。
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