序章

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わたしは当時、高校の衛生看護科を卒業し、准看護婦(当時はまだ看護師を看護婦といっていました)免許を所得。 看護学校へ入学していました。 田舎から少しだけ都会に出て、両親には迷惑をかけたくないと、奨学金のある定時制の専門学校を選考していました。 週に三回隔週で学校があり、その他は夜勤も含め付属の病院のほうへ勤務していました。 配属は整形外科病棟。ピカピカの新人ナース。 学校と慣れない病棟勤務で大変だったけど、毎日が充実してたなぁ。 はやく学校卒業して、正看護婦になって、ここでバリバリ働くぞ。 頑張ったら婦長さんにもなれるかもしれないな。 なんて考えたり。 夢や希望に満ち溢れていました。 まさか、それが叶わない夢だなんて。 この時は思いもしなかったんだ。 全ては、あの時の出会いから狂いだしたんだ………。
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