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「ねぇ、かめちゃん。好き。」
ボクがそう言うと今まで手元の本に向けられてた蒼い瞳がボクを捉えて
「僕は嫌い。」
キッパリ言われちゃった。
でも…
「大好き。」
メゲずにそう言えば蒼の瞳が揺らぐ
「…大嫌い」
一瞬の沈黙の後に返ってきたのはその言葉
「だーい好き」
そう言いながら伸ばした手でかめちゃんの頬に触れて
「……僕は大嫌いだって、触らないで」
その蒼の瞳を逸らしながら告げられる言葉に微笑み、身を乗り出した
「かめちゃん…」
名前を呼びながらかめちゃんの唇に自分の唇を寄せると閉じられる瞼、互いの唇が重ね合いそうになるまで近付け
「愛してる」
「………僕は、」
かめちゃんが何かを言おうとした、でもその言葉は続かない
素直じゃないかめちゃんは嘘つき。
だけど、たまには嘘なしで愛を囁いて欲しい
だからとりあえず今はその嘘しか吐かない唇はボクの唇で塞いじゃおう
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