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肩より少し長い雪のように白い髪、そして紫色の瞳、一言で言えば可愛いといえば良いだろう。少年がその可愛さに見とれて倒れた体を起こす途中のまま固まっていると、その女性はクスッと笑い、中途半端な体勢を正すように少年の腕を引っ張り、体を起こした。
「あっ…ありがとう」
恥ずかしさのあまり、顔を真っ赤にしながら頭を下げた。
「どういたしまして」
そこにいた男二人はその可愛い笑顔に魅了され、今度は二人一緒に硬直してしまった。
「さっきの話だけど、私もそう感じたの。君の話気になるから教えて~」
女性は近くの椅子に腰掛けると、二人の前に右手をだし握手を求めてきた。
「私の名前はエアリス、エアリス・アルファードです。よろしくね」
少年が手を出そうとすると、隣にいた男が割り込んで先に握手をした。
「俺はグレン、グレン・トーラーだ、よろしくな」
女性と少年はその名前を聞いた途端、驚きのあまり目が点になってしまっていた。
「お~い、大丈夫か二人とも~?」
二人の目の前で手を振ってみるが、それでも反応がない。困り果て考えた結果、男は二人の目の前で勢いよく両手を打ち合わせ大きな音をたてた。
「うわぁっ!ビ、ビックリするじゃないか!!」
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