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季節は夏。
蝉が五月蝿く叫び声を上げている…。
「なぁミツ、もし一週間しか生きれないならミツは何する?」
「あぁ?どした急に?」
「いや蝉見てふっと思ったからさ」
そよそよと風が頬を霞めてく。
ミツは少し長い前髪を、手で持ち上げていた。
「そりゃお前一週間しかねぇなら食って遊んで女だろ」
「ミツらしいな」
私は苦笑する。
余りに予想通りだったから。
「四葉は何すんの?」
「何だろうな…。
多分私は死場所を探すと思う」
「死場所か…」
葉が風に揺れる…。
まるでここに居るよと泣き叫ぶように蝉が音を生み出していた。
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