キレイ色涙

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試合が始まる。 道が投げて、 打たれたり… 打たれなかったり……… 毎日走ってる道、 汗まみれの土まみれでアイスを食べてた道、 みんなを誇りだと、 野球が自分の全てだと言った道………。 太陽にじりじりと焼かれながら、 試合はもう……… 終わりそうだった。 九回裏、2対2。 ツーアウト、 満塁。 漫画のような、笑えない状況。もし打たれたら、そこで終わり。もし守りきれたら…可能性がある。 道は交代もせず、 まだマウンドに立っていた。 『道ーっ!!頑張れーっ!!』 思わず、 大きな声を出した。 周りの音に紛れて聞こえるはずもないのに、道が微笑んだ気がしたのは……… 気のせいかな。 .
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