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のび太がいたずらに飽き、家に帰ってくる。
のび太はドラえもんに叱られる。いつものように叱られる。
しかし、叱っているドラえもんの声はノイズがかかったように時々揺らめく・・・。
先ほどのび太がいたずらをした人の中にドラえもんを作るきっかけとなる人物がいた。
彼の子孫がドラえもんを作った。
しかし、ドラえもんの開発者は未来には生まれてこなかった。
普通ではあり得ない事だった。
ドラえもんの制御回路には未来を変えると予測された道具を出せないようにプログラムされていた。
今までどんなことをしても未来が変わることが無かったのはこのためであった。
しかし、未来は変わってしまった・・・
そう、制御回路が故障していたのである。
いつも自動的に危険な道具をさけてきた。
ドラえもんも故障に気がつかなかった。未来に影響は無いと信じて道具を出した。
まだ、未来は修正可能だった。
ドラえもんはまだここにいる。すべてが変わった訳ではなかった。
しかし、誰も気づかない。未来が壊れていくなど誰も想像さえしない。
食事を取り、のび太は布団に、ドラえもんは押し入れに入って寝た。
それがのび太が見たドラえもんの最後の姿だった・・・。
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