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「そっそうね!私ったらやだもう~アハハ…ハハ…」
「私、似合うからこういう格好してるけど~、ちゃんと女の子が好きだもん♪」
「春野君が言うと女の子の何が好きなのか分からなくなるね…」
「あぁ!それとも香緒、そんな事言って~、私に恋しちゃったとかぁ?でも~私地味な子って付き合ったことないし~」
「ち、が、う!!」
誤魔化せたのはいいけど、この春の暴走ぶりは勘弁だわ…
「お待たせしました。」
そんな事してると、さっきのりちゃんと話をしていた店員さんが料理を運んで来てくれた。
「そちらのお客さんの料理は量が多かったので、残りはタイミングを見て持ってきますから…」
唐揚げ定食と焼肉定食を置くと小さくお辞儀をしてまたカウンターへと戻っていく。
「やっぱりいいなぁ~あぁいうタイプ…」
「ほど遠いけどな…」
「そんな事ないよ~!私だってもうちょっと成長すれば落ち着いた感じになるはずよ~」
ね~!と同意を求められても頷かないわよ…
それからまた戻って来た店員さんはオムライスを…
卵がふわふわでシンプルなケチャップソースなのにすごく美味しそう!
「「「「いただきます」」」」
早速卵の端にスプーンを入れて一口。
「美味しい!」
「でしょう?私、ここのオムライス大好きなの」
思わず顔が綻ぶと、目の前で春が口をパカパカさせながら「頂戴!」とこちらへ身を乗り出してる。
「はいはい…」
もう一度スプーンでオムライスを掬うと春の口へと放りこんだ。春も、美味しい~!と頬っぺたに両手を当てて身悶えてる。
その後、本当に頼んだ量をペロリと平らげてしまう春に呆気に取られながらも食事は終了。
話が合わないかも…とか思ってたけど、合わないも何も春がひたすら喋り続けてくれたお陰でそんな事もなかった。というか、こっちが答える前に話題がコロコロ代わるから………
「じゃあね!香緒!」
「気をつけてね、香緒ちゃん」
「じゃぁ…」
私は店を出た後三人と駅で別れた。のりちゃんはもう少しあの二人と方向が一緒らしかったからそこでバイバイして、私はまた一時間かけてうちへと帰る…
駅から出たら本屋本屋☆
思わず漏れる笑みを堪えて、電車へ乗り込んだ。
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