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コウキさんは胸の前で手をクロスさせてエッチーとか………
「お…男の子なの?」
「うん!そぉ~♪」
目の前の美人は胸ポケットから生徒手帳を出して、浩輝のコウは~とか言って字を教えてくれているけど、その横に貼ってある猫っ毛の男の子の写真のが気になってしまう…栗色の髪、クリクリの目…髪型が違うだけで確かに目の前の美人だった。
「な、なんで女子の制服?」
「え、可愛いから~」
「中学の頃からこうなんだよ…似合うからいいでしょって…その証明写真撮る時も一苦労だったんだ…こんな服は嫌だの…」
山田君が呆れたように呟く…
何、何よこの子!!萌えちゃう!!!男の子でこの可愛さ美味しいじゃない!!
この山田君ってのも気になるわ!!中学からの付き合いって…どんな付き合いなんだかぁ…
「ねぇ大丈夫?顔怖いけど~」
顔を覗き困れてハッとする…いけないいけない……
「そうね、すごく似合うと思う…私は加藤香緒」
慌てて苦笑いを浮かべて、自己紹介をすると可愛らしい顔でニコリと笑われてしまった。可愛らしいわぁ…
「香緒ね~、私の事は春って呼んでね!浩輝ってゴツいし~」
「俺の事は悟でも山田でも好きなように呼んで」
二人の言葉にとりあえず頷くと、春は待ちきれないとばかりにさっきの話を持ち出した。
「それで?吉沢先輩との出会いって??」
出会い…というか災難な出来事を私は春に話始めた。
「ふぅ~ん…なぁんだぁ…」
「それは災難だったな…後で保健室行ったほうがいいんじゃないか?」
春はと言えば、本当に何の関係もないんだと分かるとつまらなさそうに頬を膨らませ、山田君は私の怪我を気にしてくれた。
「でも本当に何も無いならその方がよかったかもね~あの吉沢先輩の彼女なんて言ったら何されるか分からないし~…」
「どういう事?っていうか、吉沢先輩ってそんな有名人??」
「超有名人だよ、吉沢先輩っていったらこの学校のボスだよボス~、不良の憧れっていうか…それに顔もいいから狙ってる女も多いんだよ?セフレなんか100人いるとか~一人で50人のチンピラを倒したとか、この辺一体のチンピラの頭張ってるとか~」
「まぁ…全部本当の事かは分からないけど…そっち系の噂は耐えない人だな」
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