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大好きな母を、また手に入れたかったのだろう…
布団ごしに伝わる母の体温が暖かかった。
それがどんな形であれ、
美穂の塒に訪れた母に、愛を感じたのだった。
暗闇でさえ、
呼吸の出来ない重圧でさえ、
美穂のかけがえのない楽しみだった。
深夜5時の母の訪れまで、寝付けなくなるほど…
美穂は母の虐待を待ち望むのだった。
数分間続いた、張りつめる空気はプツンと切れた。
ギシッと音と共に、美穂の隣に母が横たわり、眠りにつく。
そぉーっと…
隙間から口元だけを出し、冷えた空気を吸い込み、美穂も寝りにつく。
そうして美穂の塒は、
濁った朝を迎える…
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