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母のイヤリングが重く痛くなったことに気付き、化粧台へ戻った。
鏡に映る赤くなった耳たぶを眺めた。
ふと気付くと、縫いぐるみに着けたイヤリングが片方なくなっていた。
美穂は血の気が引くのを感じた。
「無くしちゃった!」
急いで公園へ戻り、緑色に輝く小さなイヤリングを探した。
無い…
腰を低めながら通ってきた道を覗き込み、ゆっくりと歩いた。
無い…
お家の中も探した。
夕暮れになった空が美穂を追い込む。
美穂は今日遊んだ縫いぐるみを手に取り、公園へ出かけた。
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