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突然掛かった声に凛明は驚いて振り向いた。
男の人が笑って立っていた。格好から、大学生か、フリーターのように見える。特別顔が良いわけでもなかったが、優しそうな面持ちは悪い印象を与えない。
どうしよう。でも、悪いよなぁ。なんかこの人、眠そうだし。
「ありがとうございます。でも、大丈夫です」
凛明は苦笑いを浮かべて言った。
男の人はキョトンとした顔を、一瞬見せて言った。
「そう、じゃー気をつけてね」
男の人は、何事もなかったかのように階段を降り始めた。
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