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存在の証明
「わしが博士じゃ」
静寂が辺りを包む。
もはや、僕の体は僕の体じゃない。
博士に全部のっとられた。
いわば博士と僕の立場が逆転したのだ。
しかし何故…?
「いい加減にしてよ!!あなたが博士なわけ…」
「信じろ!!わしはまだ生きとる」
「信じれるわけ…ないじゃない…。博士は私の全てだった…だけど博士は…」
キャサリンが泣き出す。
不意に博士が力を解放した。
「四色★ボー★ルペン!!」
ゴォォ…‼💥
「!?」
(この力は…)
「まさか…いえ、でも…」
しかし、僕の体はこの強大な力に慣れていないからか途端にがたがくる。
血を吹き出した。
(ぐぅ…博士はこんな力を…)
「見ろ、キャサリン。この力に耐えれないものがこの力を使えるか??この力はわしにしか使えんのじゃよ」
「でも…」
「納得せい!!」
そう言いながら博士はキャサリンにキスをした。
(ちょ…!?)
「ん…!やっ…!」
キャサリンに押し戻される。
キャサリンは自分の唇をなぞりながら言った。
「このキス…まさか本当に…??」
…え?二人はすでにそんな仲だったの??💧
あぁ、でも今キスをした体は僕の体であって…いや、なんかこんがらがった〓〓
「わしは体はないが魂は無事に生き残った。そしてアンダーソンの体に…」
「…嘘って言いたいところだけど、今のキス…私の中の何かがあなたを博士と言ってるの。私の魂が博士の魂の存在を感じている…」
「そうじゃ。わしの存在の証明じゃ」
キャサリンが涙を流しながら一呼吸おいて喋る。
「本当に…博士なの??」
「わしを信じれぬか??わしは博士じゃ」
そしてキャサリンはまた涙を流す。
「博士…博士ぇ…」
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