トシへ

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幸せやなぁ。 最近、悲しい涙を流してない自分に気付いた。 いつもありさが泣くことっていったら 家庭のことか 自分のアホさに泣くか どっちかやったのに。 最近はトシの優しさで泣くか トシ想って泣くか 感動して泣くか それしかない。 凄くない?この変わりよう。 私は今、心から愛し愛されている人がいる。 日々、その実感があって とても満たされているんや。 そんな今だからわかる。 私は、ずっと寂しかった。 誰でもよかった。 寂しさを紛らわしてくれるのなら。 気付いたら、自分を売っていた。 お金を払ってまで私を必要としてくれていることに、ほのかに幸せを感じてた。 肌の、人の温もりが心地よかった。 私は今、ここに必要とされている。 その行為の間は、私の居場所がそこにあった。 親さえ私に構ってくれなかった。 体でもいい。 必要とされたかった。 愛が、欲しかった。 その頃の私は 誰かに愛して欲しかっただけやったんや。 寂しすぎて 寂しすぎて 寂しいってことに 全く気付けなかったんや。 『愛する』ということ 『愛される』ということ やっと感じることができて そしてようやくこのことに気付けた。 気付かせてくれたのはトシ 私を救ってくれたのはトシ 「愛してる」 言葉だけじゃ全然足りないけど 今日も明日も明後日も、ありさは言うよ。 トシ、愛してる。
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