1.薔薇学園

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 ―よたよたと足元をフラつかせながら、心は早く職員室から離れようと、おぼつかない足取りで進む。 「あぁ…さっきはびっくりしてチェックし終わったなんて嘘ついちゃいました…。箱も中途半端に開きっ放しですし…ハァ…」 心は独り言をぶつぶつ言いながら、重い段ボールを持ち直す。 (火を見なくて良かったです…。見たらどうなっていたか…) そんな事を思っていた心は気付けないでいた…。 絶対に関わってはいけない、あの“4人組”が近付いて来ている事を…―。 ―「だから少しおとなしくしてろっていっただろ!?」 「そうだよ陸、海…あそこはもうちょっと間を空けて出て行った方が、もっと面白かったのに…」 「「だってさぁ、あんなあからさまに照れた素振りを見せられると一気にどん底に落としたくなっちゃうんだもん。僕らは悪くないね。騙される方がいけないんだ♪」」 「ギャハハハハ!確かにそうだな」 「クスクス…あっ、彼方!!前っ!」 「―は?」 ドンッ!  
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