1735人が本棚に入れています
本棚に追加
/116ページ
―外に目をやると、ロータリーに車が集まり、下校ラッシュになっていた。
「すごい車の数です。皆さんも歩けばいいですのに…。―と、いけません。先生に画材を取りに来るよう言われてるんでした。早く行かなければ」
心は思い出したようにポンと両手を叩き、職員室がある1階へと足を進めた。
――「失礼します」
ガラッと職員室の引き戸を開け、キョロキョロと辺りを見回す。
「おい華宮、こっちだ、こっち」
声がした方を振り替えると、杉本が手招きしていた。
「杉本先生」
心は杉本の近くまで行き、目当ての物を見る。
そこには、中くらいの大きさの段ボールが2つ机の上に置いてあった。
最初のコメントを投稿しよう!