1.薔薇学園

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 ―外に目をやると、ロータリーに車が集まり、下校ラッシュになっていた。 「すごい車の数です。皆さんも歩けばいいですのに…。―と、いけません。先生に画材を取りに来るよう言われてるんでした。早く行かなければ」 心は思い出したようにポンと両手を叩き、職員室がある1階へと足を進めた。 ――「失礼します」 ガラッと職員室の引き戸を開け、キョロキョロと辺りを見回す。 「おい華宮、こっちだ、こっち」 声がした方を振り替えると、杉本が手招きしていた。 「杉本先生」 心は杉本の近くまで行き、目当ての物を見る。 そこには、中くらいの大きさの段ボールが2つ机の上に置いてあった。
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