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「わかった!帰ったらな」 叫んだ私にびっくりしながらもコウはそう答えた。 アナウンスが流れて電車が来る。 ホームに向かい走る彼の姿は、あっという間に見えなくなってしまった。 私は気が抜けた様に乾いた声で微かに笑う。 結果は明確だから。 彼は行ってしまった。 「馬鹿ね、その頃には散ってるよ」 走り去る電車に私は呟く。 結果は予想出来ていた。 いつも通りだったから、彼には気にする事ではないのだから。
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