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やると決めたからには…やる!
ジャッジメントをしっかりと握り直す。
相手を見据える。マサシ、モバサバじゃあ俺の最大のライバル…だがリアルは…いや、リアルだからと考えるな、頭にイメージした動きをリアルで俺が動く!早さはない、ならそれを意識した上で戦え!
「いくぜっ!!」
一歩踏み込む!上半身をひねり一気に振り抜く!
刃は風を斬りマサシを狙う!だがそれに反応出来ぬマサシではない。腰に携えた刀がジャッジメントを止める!
「ほう?迷いは断ち切ったか?」
「まだだ!」
そこからトリガーを引く!響く銃声!さらに刀を押し出す!
「むぅ!?」
「………………………」
ジャッジメントを下ろす。
「どうした?諦めたのか?」
違う…違うんだ。
俺は戦っては…いない。
「どうやら…遊ばれるほど歴然のようだ………」
「ほう…気付いていたのか?」
マサシは俺をハナッから殺るつもりなんてない。コイツは俺をいつでも殺れた。だが殺らなかった。なぜ?殺すに値しないか…。
「へへっ、だが安心したぜ、リアルだから殺せないとか言われたら楽しみが無くなるからヤッちまうとこだろうよ。まぁ…精々戦う方法とやらを模索しな」
今度こそ…マサシは去った。俺は…後を追う事は出来なかった。
「………お兄ちゃん………」
右胸ポケットから響く妹の声。
俺は………。
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