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…俺に戦う力があれば…
…いや…
…きっと何かある!
恭介と連絡が途絶えて早くも一週間。身支度をすませ単車にまたがる。
「………お兄ちゃんどこにいくの?」
胸元のポケットから不安そうな声がする。
「恭介がきっと大阪で戦ってる。俺にも何か出来る筈だ!」
「む、無理だよ!?ここはリアルなんでしょ?確かリアルはお兄ちゃん戦えないって…」
「それでも…出来る事はある筈だ。」
戦闘だけが戦いじゃない。力が無くても出来る事は…。
「あぶないよ…」
「どこにいても危険は変わり無い。ヤマトも確実に俺の前に…」
「良い読みだレクイエム。」
突如後ろから声がかかる。
単車から咄嗟に飛び降り距離を取る。そこに居たのは…
「………マサシ!?」
「何を逃げる…今のお前なんざ不意を付かなくとも殺せる。」
反論出来ない。本当なんだろう。俺を殺す事は…じゃあ…コイツは…
「何の用だ!」
「ふっふっふ…翼は折れても心の剣は折れないか。」
腕を組み薄ら笑いを浮かべるマサシ。
「そらっ、受けとれ、ヤマトからのプレゼントだ。」
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