死して尚断ち切れぬ鎖はいずこへと~2‐激走~

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幸平もそんな気持ちだろうと操は勝手ながら、決め付けていた。そしてその想いの丈を全て込めた様に重い口を開いた。 「あんたね……」 「とにかくだ」 操の想いの丈はこの男の突如発した言葉によって、脆くも崩れ去ってしまった。 「早く見つけださないとまずい……お前達二人は向こうに」 そう言うと小谷は今まで操達が向かっていた方向に指を差した。 「ちょっ……」 操の声が届く寸前に小谷の足音は、既に操達が向かう方向とは逆方向で鳴り響いていた。 幸平は操の肩を軽く叩いた。 「しょうがない、行くぞ操」 「あぁ……」 操は行き場の無い想いを胸にしまい込み、幸平と共に踏み出した。 晴れ渡る空は、今の操に嫌味掛かった笑みを見せた様に思えた。
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