*どっちもどっち*

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  誰も居なくなった放課後の教室 ドアが開く音も 廊下を歩く足音も 人の話し声も 何も聞こえない 前の黒板には大きく 【明日からテストだ 赤点者は居残り勉強!!】 と堂々と書かれている。 窓側の一番後ろの席で私は机の上の物、ノートと教科書と睨めっこ中 ふと隣へと目を向ければもくもくとノートにペンを進めていく新の姿。 「・・・新。」 「なんだよ?」 「・・なんとなく呼んだだけ」 「なんだ、そりゃ・・・」 新はこっちを見もしないでただ返事をしながらペンを進める。 実は新に構ってほしいので話しかけたのだが、相手して貰えそうにないので仕方なくまた机の上へと目線を移した。 「莉海。」 「何?」 「さっきの仕返しだ!」 そう言って舌を出しながら悪戯っぽく笑う新。 その笑顔につい見とれてしまいそうになった。 「えー なにそれ」 「なにそれって・・・お前もさっきやっただろが」 「それでも、ひどいよ・・・・」 「・・・あぁー、分かったよ。俺が悪かった」 それから二人で少し笑いあった後またそれぞれ勉強に戻った。 私もちゃんと勉強を進めてはいくもの・・・やはりそう長くは続かない・・・・ 隣にいる新につい目を向けてしまう・・・だがその反面新は勉強に集中している。    
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