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さて、俺がそっちに目覚める前にすることしちゃいますか……。
とりあえず俺は目を開け、目の前の千佳を見つめる。
顔は真っ赤で、両手を頬に当てながら唸っていた。
好都合。
俺はほぼ不意打ち気味に千佳の両手を掴み、一気に顔を近づけていく。
千佳が驚く暇も与えず、俺はそのまま千佳の唇に触れ、手慣れたようにそのまま舌を入れていく。
すると、千佳はすぐに順応し、俺よりも少し激しめに唇を貪ってくる。
本当に……スタートは切れないけど、加速だけは他の追随を許さないんだな……。
呼吸が困難になり、一度口を離すが、千佳はすぐに第二陣を突撃させてくる。
これには俺の武田騎馬軍もたじたじで、進行を防ぎきれない。
それより……ふと思った。
もし……、もしも俺と千佳が別れたら、千佳は俺の知らない誰かと、今してるようなことをするのかな……?
俺だけにしか見せないこの姿を……そいつにも見せるのかな……?
ヤバい……。そんなの絶対にイヤだ……。
これが独占欲っていうのか……?
……なるほど……。これなら昼ドラ的展開にも納得がいく……。
そう思った瞬間、俺はこの最愛の彼女が堪らなく愛おしくなり、腰に手を回してさらに千佳を自分の方に引き寄せた。
千佳はそれに刃向かうことなく、そのまま俺の方に体を寄せ、そこでようやく唇を離した。
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