117570人が本棚に入れています
本棚に追加
/535ページ
その後は、至って普通のデートだった。
ウィンドウショッピング……。
買う物を決めてから出かける俺にとっては、行き当たりばったりな買い物は新鮮なものだった。
とは言っても、買ったのはお揃いのストラップ。随分とベタな話だが、それはそれで悪くない。
俺の携帯には、付き合う前に千佳と二人で撮ったプリクラが未だに貼られている。
更にお揃いのストラップ。
これでペアルックなんてしてしまったらもうアレだが、まぁ……それは千佳も分かってくれるだろうな……。
次は服を見に行った。
相変わらず黒服が好きなようで、一つ一つ手に取り、時には試着して、俺に笑顔で似合うかどうかを尋ねてくる。
正直言えば、千佳は白い服も似合うと思うのだが、まぁそれは俺の意見なわけで、とりあえず俺は自分が思った通りの感想を述べる。
何でも似合う奴ってのはいるもんだしな。
最強に可愛い。
そして時間も時間だったので、俺たちは昼食をとった。
小粋な喫茶店にでも連れていければ良かったのだが、生憎そんなものは知らない。
その結果、某大手ハンバーガーチェーン店での昼食となってしまった。
でも、文句の一つも言わない千佳。
本当にありがたい奴だ。
何か恋人らしい食べ方をしながら、いつものように世間話や、ちょっとエッチな話などをしているうちに時間は過ぎていった。
最初のコメントを投稿しよう!