俺と千佳 【中】

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何か……ウォータースライダーの時並みの密着だが、まぁ……よく考えたら今更だよな。 ドキドキするのは変わりないけど。 「じゃあ……行きますよ!?」 「おう」 俺が千佳の後ろにピッタリとくっつくと、千佳はそれを確認するかのように後ろを振り向き、そして手を離した。 「キャァァァァァァッ!」 「へぇ……まだ結構速いんだな……」 「ちょっ……悠さん何で!?冷静すぎません!?」 「気のせい気のせい」 俺の記憶にあるこの滑り台は、もうただのジェットコースター。安全ベルトみたいなアレがないジェットコースター。 実際滑り台からぶっ飛んだしね……。 まぁ、体重とか体の幅とかも大きくなっているから、記憶よりは大分遅かった。 でも、充分速い。 俺たちはそのままめちゃくちゃ長い滑り台を下っていく。 そして終着点。 いや……油断してたね。 結構速かったみたい。 ぶっ飛びました。 前方の砂場まで。 「キャァァァァァァッ!!」 「あっぶね!!」 大した高さではなかったが、俺の千佳が怪我しちゃ大変なので……ってか俺めちゃくちゃ冷静じゃん。 凄くね? 俺はまるでアクションスターのように空中で千佳を抱きしめながら反転し、背中から砂場にダイビングした。 ちなみに、昔からこの砂は柔らかい素材に……素材?いや、まぁ良いか。柔らかい素材になっていて、あんまり痛くない。
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